新スタジオができるまで「第七話 頼りになる地域密着不動産屋」

 友人の紹介やURの件を検討している間も、物件を探してくれている不動産屋がありました。自宅からほど近い地域密着型の不動産屋で、良さそうな物件を見つけてはメールを送ってくれていました。とても親身になってくれて、親切な不動産屋さんです。

ある時、その不動産屋から興奮気味の文面でメールが届きました。

「すごく良さそうな物件が出ました!資料をお送りしますので是非ご一報ください!」

との事。

資料に目を通してみると、確かに面積に対する賃料も安く天井も高そう。さらに駅から歩いて3分。これは確かに良さそうな物件だという事で、不動産屋さんに連絡をして内見させてもらう事になりました。

物件は地下にあり、上階は賃貸住宅でした。地下の物件は湿度が高くなりがちで、カメラ機材には湿度は天敵なので、どうかなと思いつつ中に入りました。中に入ると確かにカビ臭ささはあるものの、換気扇がたくさんついており、吸気から排気までしっかり考えられているようでした。リフォーム屋の友人に相談したところ、オゾン除菌すれば臭いも消えるしカビ菌も死滅させられるから大丈夫とのこと。広さは十分で、天井の高さは梁の部分は低くなっているものの、撮影するのに必要な高さが確保できそうでした。トイレやキッチン台などの設備もあり、新しいエアコンも設置されていました。

ただ気になったのが、クリーニングがされてない事と、トイレとシンク台に水詰まりがある事でした。

それでも物件の条件が良かったので、他から応募が入る前に申し込んだ方が良いという事で、数日後に申し込みをしました。