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新スタジオができるまで「第五話 庭師ふたたび」

 茹だるような暑さの東京新宿。UR都市機構へ申込書の受け取りと説明を受けるため、そこへやってまいりました。スーツを着て行こうと思いましたが、暑すぎたのでやめて正解でした。

大きなビルの高層階にUR都市機構はあるのですが、どのエレベーターに乗っていいのか分からず迷子になりつつも目的地に到着し、担当の方にご挨拶して早速説明を受けました。

フリーレントを利用するための条件や審査の方法、申し込みをする際の必要書類や事業計画書、内装工事の為の申請のやり方、それを審査する為の図面の提出など、多岐にわたる説明を丁寧にしてくださりましたが、やる事が多くて少々パンクしそうでした。

そして、説明を受ける中で何より気になったのが、申し込みから審査にかかる期間や、内装工事の審査の期間、その後工事をする為の期間でした。全てがスムーズに進んだとしてもおおよそ3~4ヶ月かかりそうでした。全ての説明を受け、とりあえず書類一式を受け取り、帰宅するのでした。

 

開業までにかかる時間を考えると、少し難しいかもと思いつつも物件も良いし賃料も安いのでどうしようかと悩んでいたある日、庭師の友人から着信がありました。

「〇〇さんの元作業場が使われてなくて、天井も高いし、タダでもいいよっていう話なんだけど。」

な、なんだって・・・。